3月1日から5日まで、奥州市生誕記念・くくり雛まつりが開催されております。水沢駅通り商店街を中心に、城下町の歴史的建築物や商店を会場にし、24カ所の商店や一般住宅で水沢独特のくくり雛が展示されていました。 |
「くくり雛」は水沢地方特有の呼び名です。全国的には「押絵」と呼ばれる、人物や花鳥などの形を厚紙で作り、これを美しい布でくるみ、中に綿を詰めて高低をつけ板などにはりつけたものです。「くくり雛」の語源は、綿で布をくるむことを当地方では「くくる」といい、そこから「くくり雛」と呼ぶようになったということです。 水沢では明治頃から昭和初期まで、三月の桃の節句には町内の多くの家で「くくり雛」を飾っていました。これは、水沢の南宗派画人砂金竹香が、1986年(明治29)に、京都で開催された大日本勧業博覧会に出品の「押絵」の技法を覚えてきて、水沢に広めたといわれてきました。 |